2018年10月8日月曜日

360度カメラで培養の様子を撮影

このところ360度カメラを使った撮影を全然行っていなかった。いそがしいと難しい。

今度パシフィコ横浜で行われるBioJapan2018というイベントがあるので、久しぶりに撮影をした。

こちらは微細藻類であるシゾンのインキュベーターの中の撮影。


Post from RICOH THETA. #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA

なんでこんなことをしているかといえば、「自分の研究を見てもらうため」である。

今度行われるイベントでは、大学、研究機関、企業、さらには大使館なんかも出展するバイオの一大イベントである。発表は大小いろんなブースでおこわなれる。講演者にはノーベル賞の山中先生もノミネートされているという豪華さである。


こんな中で「微細藻類のバイオプラスチック生産」に足を止めてもらえるだろうか?

普通に考えたら難しい。

微細藻類だからではなく、例えば分子生物学や生化学などでいくら良いジャーナルに出しました!と言っても、世間一般の人の興味は引かない。

正確に言えば、話を聞いたら面白いと思うかもしれないが、いろんな情報が溢れる中で、話を聞いてもらえる段階に至らないのである。

なので、少しでも工夫をして足を止めてもらう必要があると思っている。頑張って発表すれば相手も頑張って聞いてくれる、なんていうのは幻想である。


上のようなVR画像にはあまりサイエンティフィックな意味はないのだけれど、こうした工夫をしないと通り過ぎられて終わりである。いや、工夫をしても通り過ぎられて終わりかもしれない。

「目立つのがいやだ!」という人は結構いる。しかし、それは心配しすぎで、そんな心配をしなくても、そもそも誰も気にしていない。

そう、若いうちは目立ちたくないと思う人が結構多い。しかし、年齢を経るとわかるのだけれど、そもそも見られていない。しばらく同じ職場であった人ですら、少し経ったら「名前なんだっけ?」ということすらある。目立ちたくないなんて、心配しすぎである。

大学教員になって身分ができると少しは話を聞いてくれるが、それでも自分の話を聞いてもらうのは難しい。だからこそ、いろんな工夫が必要である。まるで営業職みたいだ。

逆に言うと、話を聞いてもらう必要は研究職にも必要で、そういう工夫を研究室で試していると、研究以外にも役立つということになる。

このVRが良いかは微妙なところだけれど、聴き手が興味を持つチャレンジは、研究職にも必須なことだと思っている。

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