2018年4月4日水曜日

VRと教育

先月、スーパーサイエンスハイスクールである鳥取米子東高校の生物部のみなさんの案内と実習を行った。

このように、研究者や大学の先生にとって、高校生や一般の方などに向けた研究の紹介の機会というのはそれなりの頻度である。こういう外向けの紹介を「アウトリーチ活動」と呼んだりもする。

このアウトリーチ活動だが、結構難しい。

専門的なことを言えば、みんなちんぷんかんぶんだからである。

シアノバクテリアのRNAポリメラーゼのシグマ因子を切り替えることで、転写を包括的に促進することで酸化的ペントースリン酸経路を促進して、ポリヒドロキシ酪酸を増加させる・・・・

なんて言っても、通じるはずはない。これは聞き手が悪いわけではなく、専門というのはそういうものである。上の説明をするには、シアノバクテリアの説明が必要だし、RNAポリメラーゼ、シグマ因子、酸化的ペントースリン酸経路・・・とすべての用語を説明しなければならない。

そんな説明をしている時点で疲れて興味を失うことだと思う。

そもそもにおいて、覚えること、学ぶことは無数にある。その中で自分の研究に振り向いてもらうことは非常に難しいのである。

ということで、VRなどは非常に役に立つ。


Post from RICOH THETA. - Spherical Image - RICOH THETA

この記事だって、こういう画像がないと開いてくれないで、一瞬で過ぎ去って読み飛ばしてしまうだろう。このように、現代では情報があふれすぎていて、学ぶことが多すぎるのである。

このように、VRというとゲームに使うのが、VRのブログで遊んでいるように思えるかもしれないが、実際には教育や研究に使えると思っている。

冒頭で出てきたが、高校生への研究室案内にも利用した。このように、難しいアウチリーチ活動に利用するにはもってこいである。

まだまだサイエンスと融合するとまではいかないが、環境バイオテクノロジー研究室のメンバーとアイデアを出し合って、VRを有効利用していこうと考えている。

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