「明大の先生が朝の35分間でバイオ研究にVRを導入してみるブログ」という名前の本ブログである。VRのように視点をいじることができる画像や動画をアップして、研究だったり、大学だったりを紹介していこうと思っている。
このように思い立った理由はいくつかあるのだけれど、「研究の見せ方」を考えているためである。
もともと分子生物学出身である。分子生物学とは、本来見えないものを新しい手法によって見えるようにして、生物の謎を解く学問である。
すなわち、細胞の中のRNAやタンパク質を見ることはできないが、リアルタイムPCRやウエスタンブロットなどの手法によって可視化するのである。
また、バイオプラスチックを生産する研究を行っていて、このような研究では、いろいろな分析機器を使って物質を測定する。
難しい話はさておき、本来見えないものを可視化するのであるが、「いまいち地味」なのである。このような分析だと、例えば下の方ような画像が得られる。
これはウエスタンブロットというものでタンパク質を可視化するものである。こういう「バンド」を見て、こちらの生物ではAというタンパク質が多いとか少ないとかを議論するのが分子生物学のよくある光景である。
ということで、上の絵からを見てもらえればわかるように、分子生物学の結果というものはとても地味なのである。分析なんかも同じで、たくさん波形がでてくるばかりで、それだけ見ても何かわからない。解析しても、数値などの表ができるのみである。
一方、生物学といえば、顕微鏡画像を使うととても魅力的である。うちの研究室でも顕微鏡はたくさん使っている。
しかしながら、毎回毎回顕微鏡を使えるわけでもない。
このため、分子生物学や生物工学を進めていると、とても良いデータなのだけれど、すごく地味で、その成果をあまり世間に知ってもらえないことが多いのである。
そこで、インスタグラムやブログなどをはじめてわかりやすく発信するようにしたのである。
しかし、そうはいっても情報があふれている。星の数ほどあるインスタグラムやブログなどの情報を見てもらうのは至難の技である。
ということで、多くの人に見てもらうには、ブログを画像や動画で飾ることは必須であり、研究成果も広く世間に発信するためには、画像や動画で飾ることが必要な時代ではないかと思っている。
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